日本百名山を開催しています

75・空木岳
    中央アルプス空木岳の名は、春先、山麓で爛漫と咲き競うウツギの花に、
     空木岳の残雪模様が似ることに由来する説が有力です。(展示作品より)

「深田久弥氏の日本百名山を開催しています」

作家・深田久弥さんは、日本百名山の出版に際し、国内数百の山々を50年かけて走破したといいます。そして計画から完成まで実に30年の歳月を要しています。

深田久弥さんの著書、日本百名山の後書きの冒頭に

「日本は山国である。どこへ行っても山の見えない所はない。市や町や村を見下ろす形のいい山が立っていて、そこの学校の校歌に必ず詠みこまれるといった風である。日本の国民は大てい山を見ながら育った。東京だけは山に遠いが、しかし煤煙の少なかった昔は、富士山や筑波山が重要な背景であった。
日本人ほど山を崇び山に親しんだ国民は、世界に類がない。国を肇めた昔から山に縁があり、どの芸術の分野にも山を取り扱わなかったものはない。近年殊のほか登山が盛んになって、登山ブームなどと言われるが、それはただ一時におこった流行ではない。日本人の心の底にはいつも山があったのである……。」

このように日本の国民性を端的に言い表し、日本の地形と日本民族の原点に触れています。

私たち祖先は縄文や弥生時代よりも、もっと古い時代から山と山の自然に生かされ、その恵みに感謝しつつ、畏敬の念で接してきたのではないかと私も推察します。

私はまだ百名山のうち、50座しか登っていません。
それは幼いころから眺め暮らした西駒ヶ岳や東駒ヶ岳、仙丈ヶ岳の中から、特に西駒ヶ岳にこだわって山行を続けてきたからです。

たくさんの山へ登るより、徹底して同じ山へ入山を繰り返すことで、アルプスの山々に共通して持つ、日本アルプスを深く理解しようと考えたからです。

幸いなことに、幼少期に抱いた西駒ヶ岳への興味は、大人になって判ったことですが、西駒ヶ岳に限定した写真集は出版されていないことが判明しました。

成人してそのことが判ってからは、ますます西駒ヶ岳への追想は膨らみました。

もうすでにカメラ片手に、入山を開始してから38年が経ってしまいました。

山の写真や、ほかの風景写真もそうですが、写真を創るには作画の対象となる被写体を深く洞察し、いかに理解するかが重要だと私は考えます。

山の写真であれば、山を理解すればするほど、写真もまた深まってゆくのだと思うからです。

しかし一方では、日本にはさまざまな山が存在し、それぞれが個性を持ち、ほかの山にはない、その山の素晴らしさがあります。

深田久弥さんも述べていますように、その山の麓に住む人々の山との生活体系、あるいは自然との関わり、さらに歴史や、崇拝されるだけの山姿を、それぞれの山は兼ね備えていると思います。

だからこそ、深田久弥さんはその生涯を通じてさまざまな山へ旅をしたのではないでしょうか。
深田久弥さんはまた、気に入った山へは30回以上も登山したといいます。

同じ山へ飽きもせず通う一方、多種多様な山々へ登ることもまた必要不可欠なことだったのでしょう。

私は、中央アルプスの取材を始めて10年目に個展を開催、さらに10年の歳月を費やして1992年に、初の写真集を念願の山と溪谷社から出版することができました。

それから今まで、中央アルプスに関する著書を10冊出版しました。

その間、南アルプス北部、八ヶ岳、国内の山々、国内の風景なども取材しました。

気がついたら日本百名山の内、50座を走破していたというわけです。

55・穂高岳
                   北アルプスを代表する日本の名峰のひとつ穂高岳

今年の第1回展は「霊峰富士」、2回展は「日本の花風景」、そして現在開催中の3回展は「深田久弥の日本百名山」となった次第です。

今展は、私の撮影した写真に、深田久弥さんが著したその山を端的に表現した一文を合体させて展開しています。

7月4日(土)~9月27日(日)までの期間中、土・日曜日と祝日のみ開館。
平日は不定休、午前9時~午後5時まで。
入館料は大学生以上1人100円。
連絡先は長谷アルプスフォトギャラリー。電話0265-98-3016。
住所は長野県伊那市長谷非持651-5です。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。
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プロフィール

Alps Photo Gallery

Author:Alps Photo Gallery
たくましく生きる者の姿を。
厳かにして優しい大自然の表情を。
山岳写真家津野祐次と長谷アルプスフォトギャラリーのスタッフが綴る信州伊那市長谷にある、長谷アルプスフォトギャラリーの日記です!

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