宇津江四十八滝を取材しました

岐阜県の「飛騨国府・宇津江」四十八滝へ取材に行ってきました。

しぶき渓谷・

午前5時、長谷アルプスフォトギャラリーを発って、高遠町から国道361号線を西へと進んだ。

伊那市街地を抜けて権兵衛トンネルを越え、木曽谷を南下して福島から御岳山を目指した。

朝靄に煙る開田高原を突き進んで標高1370㍍の長峰峠で愛車を止める。

紅葉に彩られたウルシや落葉樹が山肌を覆い、その彼方に日和田富士と呼ばれる霊峰御岳が見えた。

開田高原から見る御嶽山は、まるで巨木の切り株のような山容だが、長峰峠からは鋭い形の富士山形に眺望できる。

だからこそ地元の人は、古来より集落の名を取り入れ、日和田富士と呼んだのだろう。

長峰峠からは岐阜県へ入り、徐々に高度を落としながら高根、朝日と二つの集落を進む木曽街道を下った。

高山市街の手前で、国道361号線から国道41号線へと合流。

右折して北西へと進み、高山市に近年合併した国府町まで走る。

国道41号線と平行して流れる宮川を左岸へと渡ると、そこはもう宇津江集落だった。

日帰り入浴施設の四十八滝温泉「しぶきの湯」遊湯館を左手に見て、山間へと上り、駐車場を幾つか見送るとスポーツレジャー施設が次々と現れた。

町民憩の家の手前に愛車を止め、滝めぐりへと出発。

まずは入場券を自動販売機で購入し、しぶき渓谷へとゆるやかに登る。

数百年の歳月を経たと思われる落葉巨木が立ち、黄葉をまとって迎えてくれ、苔むす岩々に清流がほとばしる美風景をカメラに捉えた。

続いて朝霧滝を撮影し、三段の滝(平滝、函滝、上段滝)をじっくり作画。

このころから観光客が目に付くようになり、人がいなくなるのを待ってシャッターを切る。

上段滝の右岸の壁には、四十八滝不動明王を奉る小さな社が納められ、滝と一緒に捉えた。

その上の梵音滝(飛沫の音が、お経を読むときのキヨノ木の拍子音に似る)は、滝の左岸から構図を作り、さらに上流の王滝、銚子口滝を撮影した。

この辺りから急登がはじまり、登りきってわずかに平坦路を進むと瑠璃滝に出た。

布晒滝、最上部の上平滝まで撮影を楽しんだ後、引き返した。復路は登った道と所々で違っていた。

この間、撮影しながら2時間の所要時間を要した。


通称・宇津江四十八滝と呼ばれる滝群は、21世紀に残したい全国自然100選地に昭和58年1月に指定されたロマンいっぱいの景勝地。

魚返滝


ここでこの滝に秘められた伝説のひとつを紹介してみよう。

昔、宇津江の里に「よそ八」という若者が「お母さん」と住んでいました。

ある年の春、母上が風邪をひき、それがもとで寝込んでしまいます。

よそ八は、魚の好きな母のために、岩魚を捕りに山奥へと入りました。

宇津江の山奥にある大沼には大蛇が住むという言い伝えがありましたが、
よそ八は、とうとうその大沼まで来てしまったのです。

沼に釣り糸をたれると、30センチもある岩魚が面白いように釣れました。

ふと見ると、湖畔の栗の木に大蛇が巻きつき、光る目でよそ八を見ていました。

よそ八は、驚き一目散に逃げました。

家に帰ったよそ八は、大蛇の妖気に打たれ、高熱を出して寝込んでしまいます。

その夜、美しい娘が訪ね来て、親切に看病をしてくれるのでした。

数十日後、すっかり元気になったよそ八の夢に、あのときの娘が現れ、

「私は大沼に住む大蛇です。海に千年、山に千年の修行を終え、天へ昇るときがきました。
ですが、親孝行のあなたを助けてあげようと、私の血を絞ってあなたに飲ませました。
今の私には、嵐を呼ぶ力も、天へ昇る気力も残ってはいません。」

そのように告げ、よそ八の元へは二度と帰ってきませんでした。

その話を聞いた偉い行者様が

「よしならば、わしがその大蛇を救って進ぜよう」と断食して不動明王に願掛けし、祈祷を始めました。

そして満願の21日目を迎えたとき、一天にわかに曇り、稲妻が光り、雷鳴鋭く大嵐となりました。

風を呼び、雲を起こした大蛇は、見事に龍に形を変え天へ昇って行ったそうです。

翌日、よそ八が行ってみると、渓にはゴツゴツの岩肌が出て、大小数十段の滝が出来、
キラキラと輝いていたそうです。

後年、諸国修行の途上に立ち寄った弘法大師が

「その行者は不動尊の化身であり、よそ八とは仏法四十八願を意味するものであろう」
と言われ、以後、この滝を四十八滝と呼ぶようになったといいます。

また文献によると水乞いの地としても知られていたようです。


私はこの10数年の間に6回訪ねました。

萌える若葉が瑞々しい初夏、様々な色を競うように紅葉する木々が印象的な秋、

1㍍も岩々に雪が降り積もった白銀の冬、特に秋は4回訪れています。

その成果はカメラ雑誌などで紹介しています。

正午、愛車にふたたび乗って高山の市街地を横目に、往路を進んで国道361号沿線の朝日道の駅で昼食を摂った。

ホウバ味噌に絡めながら、しいたけ、ねぎ、飛騨牛を焼きながら賞味し、高山の名物、豆腐とヨモギうどんも付いて、満腹になった。

途中、広い路側帯で小春日和に誘われて仮眠し、伊那市長谷へともどったのは午後6過ぎていた。
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No title

本日は、写真撮影会大変お世話になりました。
紅葉の葉が落ちてしまい、少し残念でしたが、滝は素晴らしい滝ばかりで、夢中でシャターを押しました。
URI に私のアドレスを入れましたので、お暇な時に、開いていただければ、幸いです。

宇津江撮影ツアーに参加して

本日は大変お世話になりました。ツアー参加は戸隠に続き2度目でした。宇津江は始めての場所でとても楽しみでした。
車中で先生のお写真を拝見し、写欲が倍増しました。しかし現場は紅葉真っ盛りには遅く、少し残念に思いましたが「一期一会」、出合った風景をいかに感動的に収めるかが写真、今日の宇津江を一生懸命撮って来たつもりです。現像が出来上がるのが楽しみです。
先週、先々週と2度にわたり辰野の横川に行きましたが、やはり1週間で紅葉は随分変わってしまうことに気づきました。来年も是非行ってみたいと思います。
12月の懇親会には都合をつけて参加したいと思ってます。
私もblogアップしてますので、暇なときにでも上記URIにお立ち寄りくだされば幸いです。写真へのコメントもお待ち申しております。
先のコメントの名前にyosikomaと表示してあるのは私の妻です。これからも一緒に参加させていただきたいと思っています。よろしくお願いいたします。
プロフィール

Alps Photo Gallery

Author:Alps Photo Gallery
たくましく生きる者の姿を。
厳かにして優しい大自然の表情を。
山岳写真家津野祐次と長谷アルプスフォトギャラリーのスタッフが綴る信州伊那市長谷にある、長谷アルプスフォトギャラリーの日記です!

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